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名古屋大学比較人文学研究室のお知らせ

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日本文化人類学会公開シンポジウム 『人類学の社会的貢献―ビジネス、災害、地域連携』

日時:
2011年11月26日(土) 13:00~17:30

場所:
静岡県立大学看護学部 13411教室

目的:
文化人類学における、新たな社会への関与を志向する近年の成果を報告し、様々な立場の参加者の議論を通じて、人類学のもつ可能性についての理解を深める

講演:
玉置泰明(静岡県立大学教授) 
「趣旨説明」

木村周平(富士常葉大学准教授)  
「エスノグラフィが教える“災害に巻き込まれたらどうなるか?”」

森正美(京都文教大学教授) 
「文化を学んで、地域を変える―京都・宇治における学生による観光まちづくり」

伊藤泰信(北陸先端科学技術大学院大学准教授) 
「産業・ビジネスと人類学―どのように関わるのか/貢献しうるのか」

猪瀬浩平(明治学院大学准教授) 
「大学ライフを人類学化する―明治学院大学共通科目Go Westの取り組みから」

コメント: 
田中聡(富士常葉大学教授)

日本文化人類学会公開シンポジウム 『人類学の社会的貢献―ビジネス、災害、地域連携』_f0110127_22292557.jpg

# by hikaku-jinbun | 2011-11-26 13:00 | 外部研究会情報等

2011年度 第5回比較人文学講座合同演習

下記の通り、比較人文学講座合同演習を行います。

日時:10月25日(火)17:30~
場所:文学研究科127講義室

発表者

片山詩音 「「おわら風の盆」調査中間報告(仮)」

猪瀬千尋 「地下楽家の説話領域―名笛・錫杖丸説話を例として」
# by hikaku-jinbun | 2011-10-25 17:30 | 合同演習

第8回まるはち人類学研究会


名古屋大学文学研究科准教授の東賢太朗氏をお招きして合評会をおこないます。

東賢太朗
2011 『リアリティと他者性の人類学―現代フィリピン地方都市における呪術のフィールドから』、三元社。

10月22日(土) 15時-18時 終了後懇親会あり
会場:名古屋大学文学部棟大会議室(110号室)
http://www.nagoya-u.ac.jp/global-info/access-map/higashiyama/

15:00-15:10 趣旨説明
15:10-16:00 著者による説明
16:10-16:25 ディスカッサント1 神谷良法(名古屋大学大学院文学研究科博士研究員)
16:25-16:40 ディスカッサント2 片岡樹(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科准教授)
16:55-18:00 質疑応答

なお、今回取り上げる本をお読みになっていない方も、お気軽にご参加ください。
# by hikaku-jinbun | 2011-10-22 15:00 | 外部研究会情報等

第6回まるはち人類学研究会

第6回まるはち人類学研究会開催のお知らせ

日時:7月2日(土):13時30分-17時20分頃 終了後懇親会あり
場所:南山大学名古屋キャンパス人類学研究所 1階会議室
http://www.nanzan-u.ac.jp/JINRUIKEN/index.html
沖縄の祭祀研究はどこへいったのか?
――古典研究とポストコロニアル理論を架橋する試論としての『移動』と『祭祀』――

13:30-13:40 趣旨説明

13:40-14:20 越智郁乃(広島大学・特別研究員)
記憶のメディアとしての墓と人-現代沖縄における墓の移動を事例に-

14:20-15:00 平井芽阿里(京都大学大学院・グローバルCOE研究員)
本土の沖縄系コミュニティに見る「沖縄」表象 愛知県在住の沖縄県出身者の事例

15:00-15:40 吉田佳世(首都大学東京大学院・博士後期課程)
女性の移動としての離婚/再婚――現代沖縄社会における女性の死後の処遇をめぐる新たな実践の出現――

コメント
15:50-16:05 田中真砂子(お茶の水女子大学・名誉教授)
16:05-16:20 村松彰子(相模女子大学・専任講師)

討論
16:20-17:20

  * * *

沖縄の祭祀研究はどこへいったのか?
――古典研究とポストコロニアル理論を架橋する試論としての『移動』と『祭祀』――

◆ 本企画の目的
 本企画の目的は、かつてあれほどまでに興隆した沖縄の祭祀研究(村落祭祀・祖先祭祀)を、いかにポストコロニアル批判以降の現代の文化人類学(以下、人類学と表記)・民俗学の地平に位置づけるのかを模索・検討することにある。
これまで沖縄は、祭祀のみならず親族、世界観など人類学的・民俗学的研究の要であった[e.g.馬淵1955(1974)、村武1975]。現在でも、日本の「周辺」にあるというその位置性故に、ポストコロニアル批判や研究の焦点的な事例とされる地域である[e.g.村井1992、冨山1990、菊池2010ほか]。ところが、ポストコロニアリズムの興隆の背後で、沖縄の祭祀は古典的研究主題として位置づけられ、研究主題としては周辺化されているという現状がある。しかし、沖縄の祭祀は、「本土化」と呼ばれる以上の急激な社会変化のなか、いまなお人々の関心を集め、創造的な実践が行われている舞台である。このことを考えると、沖縄の祭祀研究は、決して過去の研究主題ではなく、様々な点で現在の人類学・民俗学の動向と切り結ぶ点を有していると考えられる。
本企画では、グローバル化の一局面であるヒトの移動をとりあげ、そのなかで伝統的文化事象としての位置づけをもつ沖縄の祭祀が、現代沖縄社会という文脈のなかでいかに維持され、再構築されているか個別具体的に明らかにする。発表と討論を通じて、これまでほとんど光が当てられてこなかった祭祀の様相を描き出すとともに、今後いかなる人類学・民俗学の議論に位置づけることができるのかを模索していきたい。

◆ 沖縄研究の流れ――明治期から現代まで
 原による沖縄研究の時代区分に依拠しながら[cf. HARA 2007]、本稿では大きく三つの時代に区分する。第一期は、明治期から1950年代に中心的に行われた、日琉同祖論を背景とした文化周圏論にもとづく日本民俗学的研究である。日琉同祖論とは、日本本土(ヤマト)と沖縄(琉球)の民族一体性を強調する仮説のことであり、日本民俗学は、双方の文化的同一性を学術的に立証することを通じてこれに寄与していたといえる。第二期は、1950年代から1980年代前半までの、主に日本本土出身の研究者によって行われた人類学的研究である。この時期は、第一期とは対照的に、沖縄を日本本土や中国の文化の折衷としてではなく、独自の文化として捉えることを目的としており、フィールドワークを通じてひとつの村落を集中的に調査するという研究手法が主流となった[新井1970]。そして、最後に、1980年代後半から現在まで、ポストコロニアリズムが興隆した第三期である。第三期は、先行研究批判と新たな研究主題の掘り起こしが同時に進められたため、ひとつの研究傾向を抽出することは難しいが、対抗的な沖縄人アイデンティティの構築や、観光や芸術、基地文化などの複数文化接触領域(コンタクト・ゾーン)に多く研究関心が向けられているといえる。
本企画のテーマである祭祀が、人類学および民俗学において積極的に議論されたのは、第二期のことである。この頃、西欧由来の構造=機能主義人類学の影響をうけ、祭祀にまつわる諸観念(祖先観、霊魂観、他界観)と祭祀集団原理やその実践との対応関係が注目された[e.g. 大胡1973ほか]。とりわけ、祖先祭祀とそれを担う祭祀集団である門中やその組織化と深いかかわりをもつ社会関係は、沖縄の出自集団として注目され、議論が集中する主題であった[中根1962、東京都立大学南西諸島研究委員会1965、田中1982、渡邊1985ほか]。このような研究手法がとられたのは、当時、祭祀の研究は、事例として扱った祭祀や祭祀集団の個別的理解のみならず、より広く当該地域レベルでの親族・社会システムの解明に寄与できると想定されていたからである。また、この頃は、日本本土出身の人類学者がこぞって沖縄調査を行った時期でもある。そのため、数百にもおよぶ沖縄の祭祀を主題とするモノグラフが刊行されたのである。

◆ ポストコロニアル批判とその問題点
沖縄の祭祀研究の退潮は、単にポストコロニアリズムによる先行研究批判のみに起因するものではない。人類学における親族研究の退潮という学術的な要因はもちろんのこと、日本全体が高度経済成長をむかえ、その経済力をもとに日本本土出身の人類学者が海外へと研究地を拡大していったこと、沖縄社会自体もその在り方を変えたことなど、学術的動向と社会的動向とが絡み合いながら生じたものであるといえる[吉田 2008]。そのなかで、ポストコロニアリズムによる先行研究批判は、人類学・民俗学がこれまで行ってきた祭祀研究の問題点をより具体的に明らかにしたとして評価することができる。
ポストコロニアリズムがこれまでの沖縄の祭祀研究に対して投げかけた批判は、民族誌論、沖縄人のアイデンティティ、基地といった現代的諸問題、研究者の位置性・政治性など多岐にわたっている。なかでも影響力のあったポストコロニアル批判としては、人類学・民俗学的研究の「本土化による荒廃のない」伝統的文化事象や村落共同体への選好を批判した太田の指摘であろう。太田によれば、人類学的な沖縄研究が、集落単位でのモノグラフィックな調査が主流を占めており、より原初的で、自己完結的な集落を選定してきたのではないかと述べている。彼は、こうした人類学の研究手法を、文化を消えゆくものとして語ろうとする意志であるとし、クリフォードに習い「エントロピックな語り」であると批判した。そのうえで、対象社会の人々の実践を文化の創造過程として捉える事を提唱し、従来の研究において見過されがちであった観光、開発、芸術など異種混淆性に着目した新しい研究主題を掘り起こす流れを作りだしたといえる[太田1998]。
確かに、第二期のフィールドワークによってひとつの集落を集中的に調査するという研究手法の結果、外部からの影響、たとえば、より巨視的な歴史的・政治的な脈絡との関わりを十分考慮していなかったという問題点は、本企画のテーマである移動という問題にも関わってくる指摘である。しかし、それが「エントロピックな語り口」であったかどうかということについては疑問が残る。とりわけ、第二期のモノグラフを詳細に検討すれば、沖縄の祭祀を沖縄戦後の人々の示す創造的対応として記述してきた研究も少なくないからである[e.g. 村武 1971]。先行研究をエントロピックな語りとして先行研究を一枚岩化し、沖縄の祭祀を古典的研究として周辺化するという昨今の沖縄研究の現状は、逆に、これらの事象を非歴史的、無時間的なものとして固定化する危険をはらんでいるのではないだろうか。

◆ 移動を考える
本企画では、日本本土において形成される移住者たちの沖縄系コミュニティ(平井)、沖縄戦後の都市形成と交通網の発展による向都離村(越智)、離婚や再婚による女性の家間移動(吉田)など、さまざまな現代的局面をヒトの移動として捉えていく。そのうえで、「社会変容によって伝統文化がかように変化した」というような、近代と伝統とを排他的な二分法によって実態的に捉えることから逃れられるような研究発表を目指していく予定である。

◆ 参考文献
新井ウィリアム 1970「中国および日本のメモリアリズムと祖先崇拝」『社』3(1):1-9。
大胡欽一1973「祖霊観と親族慣行――琉球祖先崇拝の理解を目指して」日本民族学会(編)『沖縄の民俗学的研究――民俗社会と世界像』pp.169-206.東京:民族学振興会。
太田好信1998『トランスポジションの思想――文化人類学の再想像』世界思想社。
菊池夏野 2010『ポストコロニアリズムとジェンダー』青弓社。
高良倉吉1996「琉球史研究からみた沖縄・琉球民俗研究の課題」『民族学研究』61(3):463-467。
田中真砂子 1982「出自と親族」渡邊欣雄(編)『現代のエスプリ3親族の社会人類学』pp.83-108.至文堂。
東京都立大学南西諸島研究委員会(編)『沖縄の社会と宗教』東京:平凡社。
冨山一郎 1990『近代社会と「沖縄人」――「日本人」になるということ』日本経済評論社。
中根千枝1962「沖縄の社会組織 序論」『民族学研究』27(1):1-6。
馬淵東一 1955(1974)「沖縄先島のオナリ神」『馬淵東一著作集3』pp.123-45. 世界思想社。
村井 紀 1992(2004)『南島イデオロギーの発生――柳田國男と植民地主義 新版』岩波書店。
村武精一 1971「沖縄本島・名城のdescent・家・ヤシキと村落空間」『民族学研究』、36(2):109-150。
―――― 1975『祭祀空間の構造――社会人類学ノート』東京大学出版会。
渡邊欣雄 1985『沖縄の社会組織と世界観』新泉社。
吉田佳世 2008「沖縄の祖先祭祀と社会組織に関する研究動向――1960年代以降の位牌祭祀研究を中心に」、『社会人類学年報』34:177-201。
HARA, T. 2007“Okinawan Studies in Japan, 1879-2007.”Japanese Review of
Cultural Anthropology 8:101-136.
# by hikaku-jinbun | 2011-07-02 13:30 | 外部研究会情報等

2010年度 第3回比較人文学講座合同演習

下記の通り、比較人文学講座合同演習を行います。

日時:5月31日(火)17:30~
場所:文学研究科127講義室

発表1

発表者:梅津綾子

発表タイトル:育ての親による子どもの育て方―ナイジェリア北部地域における「里親養育」(リコ)を事例に

発表2

発表者:猪瀬千尋

発表タイトル:秘曲伝授儀礼における言葉、音、図像の統合―その分析と復元の試み―
# by hikaku-jinbun | 2011-05-31 17:30 | 合同演習
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