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名古屋大学比較人文学研究室のお知らせ

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「『シングル』の視点で社会をみる――人類学的試論」

【ミニ・シンポジウム】
「『シングル』の視点で社会をみる――人類学的試論」

<日時>2008年11月8日(土)15:10~17:30

<概要>
 戦後日本に形成された核家族像から逸脱した人の生き方が、『シングルライフ』に始まり、90年代になると「パラサイトシングル」、「負け犬」、そして「おひとりさま」、さらに「もてない男」といった言葉で表現され世間を賑わせている。その際シングルという語は、従来の家族像からある意味外れた存在として「結婚していない/配偶者がいない人」の意でシングル、ととらえられてきた。この場合シングルであることは、期待と不安という表裏一体の感情に支配される「ひとり」という状況に帰結することを前提としている。だが変化の激しい現代、世界のあらゆる地域に目をむけたとき、(結婚していたとしても)さまざまな要因で「ひとり」になる状況がある。また逆に、(結婚していなくても)伝統的に「ひとり」にはしない仕組みを用意している社会もあるし、そのように変化しつつある社会もある。
 そこで本シンポジウムでは「シングル」をより広い概念として捉え、出稼ぎ者、高齢者、ジェンダー・マイノリティといった人びとも対象とする。世界中で多様な展開を示す、こうした「シングル」というあり方自体を問題化することは、逆説的ではあるが、これからの家族について考える視座を示すことにもなろう。

<プログラム>
(0)趣旨説明:シングルに注目して社会をみると   
   椎野若菜(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所)
(1)ひとりで老いていくこと:フィンランドの場合
   高橋絵里香(東京大学大学院博士課程)
(2)パリに暮らす移民のシングル
   植村清加(成城大学民俗学研究所研究員)
(3)PNG・テワーダ社会における「シングル」とは
   田所聖志(立正大学非常勤講師)
(4)「結婚」しないヒジュラの生き方
   國弘暁子(お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究院研究員)
討論

<会場>椙山女学園大学星が丘キャンパス
文化情報学部メディア棟001室
<アクセス>
〒464-8662
名古屋市千種区星が丘本町17番3号
※地下鉄東山線 「名古屋」から「星ヶ丘」下車。6番出口より徒歩5分(合計23分)
http://www.sugiyama-u.ac.jp
午前中は個人の自由報告があり、本シンポの前にも「家長権をめぐる<母>機能の比較史」というミニシンポが開かれます。
by hikaku-jinbun | 2008-11-08 15:10 | 外部研究会情報等
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